「フライパン」が生んだ本格スペック。スタジオ発のツアーグレード・カーボンパドル
クリエイティブな遊び心と本格的な打球性能が融合。コートの視線を一身に集めるプロダクトデザイン。
きっかけは、週末の試合後にスタジオで飲んでいた冷めかけたコーヒーとスクランブルエッグでした。パドルの形状について議論していた時、一人がキッチンラックから鉄のスキレットを取り出し、素振りをしながら「これでドロップショットを決めたら面白くないか?」と冗談を言ったのです。最初は誰もが笑いましたが、次の瞬間、全員の顔つきが変わりました。
月曜の午後には、CADの初期スケッチが完成していました。狙ったのは、数回打ったら壊れるようなただのジョークグッズではありません。日常でおなじみのシルエットに、競技用ギアとしての本気のスペックを隠し通すこと。高弾性カーボンファイバーと、ユーモアの融合です。
キッチンツールからハイエンドギアへ
深さのあるフライパンの形を、エアロダイナミクスを備えたパドル面に落とし込む作業は試行錯誤の連続でした。ネック部が細すぎると強力なスマッシュの衝撃で折れてしまい、逆にリムが厚すぎるとヘッドヘビーになりすぎて手首のコントロールが利きません。
金型の製作に進む前、グリップの角度や重量バランスの調整には自社の3Dプリント技術を活用しました。初期プロトタイプには耐衝撃性に優れたPETGフィラメントを用いたFDM方式の3Dプリントを採用。これにより、従来なら数週間かかるハンドル形状の検証をわずか数時間で回し、伝統的なテニスグリップと同じ握り心地が得られるまで八角形の膨らみをミリ単位で微調整しました。
完成したプロダクトは、軽量ポリマーハニカムコアをマット仕上げの3Kロウカーボンファイバーで包み込んだ構造です。パンケーキをひっくり返すまさにその位置にスイートスポットがあり、打球時には芯のある心地よい打感を生み出します。
ルーフトップからスタジオのコートまで
フライパン型のパドルを実際に使うのはどんなプレーヤーでしょうか。それは、週末の対戦を全力で楽しみつつも、道具のパフォーマンスには妥協したくない人たちです。
休日の午後にビル屋上で開かれるカジュアルな試合や、クリエイティブ事務所の中庭での即興マッチを思い浮かべてみてください。レザーケースからこのパドルを取り出した瞬間、相手はクスッと笑うはずです。しかし、鋭いスライスをコート奥深くへ滑らせたとき、その笑顔は消え去ります。
- フェース素材: スピンコントロールを高めるマイクロテクスチャ加工を施した3Kロウカーボンファイバー。
- コア厚み: 衝撃吸収性に優れた16mmポリマーハニカムコア。
- エッジガード: フライパンの外郭に沿って設計された高耐衝撃ポリマーバンパー。
- ディテール: スタジオの紋章をあしらった、高精細な光造形(レジン)プリント製エンドキャップ。
デザインとモノづくりの追求
現代のテクノロジーにより、大規模なスポーツメーカーでなくても質の高いギアを作り込める時代になりました。柔軟なカスタムプロダクトデザインの手法を取り入れることで、構造強度を一切犠牲にすることなく、スモールロットでの生産を実現しています。
エッジガードは一つひとつ手作業で仕上げ、ハンドルからヘッドへのつなぎ目にはカーボンレイアップを追加補強しています。手になじむ適度な重量感と軽快な振り抜き感を両立し、プレイを終えた後はモダンアートのように壁へ飾っておくこともできます。
FAQ
このフライパン型パドルは実際の試合で使用できますか?ディスプレイ用ですか?
実戦用に設計されています。ユニークな形状ですが、内部には16mmポリマーハニカムコアを配し、表面には3Kロウカーボンファイバーを採用しています。ハイエンドの従来型パドルと同等の打球感、スピン性能、耐久性を備えています。
標準的なパドルと比べて重さはどのくらいですか?
鋳物フライパンのような見た目ですが、重量は約221〜232g(7.8〜8.2オンス)に抑えています。重心をグリップ寄りに配置しているため、手首に負担をかけずスピーディーに振ることが可能です。
設計プロセスにはどのような技術が使われていますか?
FDM方式の3Dプリントを活用してグリップ形状や重量バランスの試作を迅速に行いました。また、最終的なカーボン生産へ移る前のエンドキャップや装飾部品の制作には、高精細な光造形(レジン)プリント技術を採用しています。
カーボンファイバー表面のお手入れ方法を教えてください。
使用後は水で濡らして固く絞ったマイクロファイバークロスで表面を拭き取ってください。頑固なボール痕やコートの汚れには、パドル専用のラバー消しゴムの使用をおすすめします。強い洗剤や研磨スポンジの使用は避けてください。
カスタムカラーや名入れなどのオーダーは可能ですか?
はい、対応しています。少量のカスタムプロダクトデザインに対応した生産体制をとっているため、グリップテープのカラー変更、エッジガードのアクセント追加、レジン製エンドキャップの個別デザイン指定などを承っております。