デスクに静かな揺らぎを。幻想的なクラゲ照明「Jellyfish Lamp」ができるまで
ミニマルな吹きガラス、繊細なワイヤーワーク、そして柔らかい環境光。デスク周りの雰囲気を和らげ、静かな集中力を生み出す空間用ライト。
深海の余韻をデスクへ
一般的なデスクライトは無機質になりがちです。強い下方向の光は画面に反射し、オフィス空間の味気なさばかりを引き立ててしまいます。昨年の秋、11時間に及ぶ編集作業を終えて暗いスタジオに座っていたとき、今までとは全く違う明かりを求めていました。静まり返った水中で、深海生物がゆらゆらと漂うような、重さを感じさせない光です。
深夜に浮かんだそのアイデアから、このクラゲモチーフのテーブルランプが生まれました。目指したのはシンプルです。明かりを消しているときでもオブジェとして美しいアクセントライト。ミズクラゲの有機的なフォルムを素描し、不要な装飾を極限まで削ぎ落とすことで、どんなデスクにも自然に馴染む洗練されたシルエットに仕上げました。
ガラスと金属で挑んだ、浮遊感の再現
一番の課題は、水中に漂う触手のしなやかさを表現することでした。ガラスの内部にこれほど複雑な造形を手作業だけで作り込むのは極めて困難です。そこでプロトタイプの段階では、3Dプリンターを活用して内部の造形バランスや光の広がり方を細かく検証しました。
まずFDM方式の3Dプリントで試作モデルを出力し、木製デスクとの納まりや安定感を確認。全体のバランスが定まった後、精度の高い光造形(レジン)プリントを用いて内側の繊細なワイヤーフレーム用の原型を製作しました。現代のデジタルモノづくりと職人の吹きガラス技術を融合させることで、小規模生産でありながら完成度の高いカスタムプロダクトデザインを実現しています。完成した照明は、職人が息を吹き込んで仕上げたガラスシェードと、調光可能なLEDを内蔵した金属フレームで構成されています。
夜のデスクに寄り添う光
夜9時、作業スペースの部屋の明かりを消した光景を思い浮かべてみてください。ノートPCの画面から漏れる青白い光の横に、このランプが静かに佇んでいます。眩しさを与えることなく、暖かみのある柔らかい光が内部のフレームを包み込み、壁面に波の揺らめきのような陰影をほのかに映し出します。
白木調のデスク、マットブラックで統一したPCデスク、あるいはコンクリート打ちっぱなしの棚など、現代的な空間によく合います。深夜のコーディング、新しいデザインのスケッチ、あるいは温かいお茶を飲みながら一息つく時間。慌ただしい作業場を、静かな落ち着く空間へと変えてくれます。
よくあるご質問
メインのデスクライトとして使用できる明るさはありますか?
いいえ。本プロダクトは空間の雰囲気をつくるアンビエントライト(間接照明)およびオブジェとして設計されています。モニター横に置くことで目への負担を和らげる柔らかな光を届けますが、細かい文字を読むための読書灯や作業灯の代わりにはなりません。
内部のクラゲ構造はどのように作られていますか?
デジタル技術と手仕事の吹きガラス技法を組み合わせて制作しています。FDMプリンターで試作を重ねた後、高精度な光造形レジンでマスター金型を造形。その型を用いて成形した繊細な金属ワイヤーフレームを、手吹きガラスのシェル内部に配しています。
サイズと電源仕様について教えてください。
本体サイズは高さ約26.5cm、底面直径約14cmです。電源にはファブリック編みのUSB-Cケーブルを採用しており、コード上のタッチ式ディマー(調光スイッチ)で手軽に明るさを調節できます。
スタジオや店舗向けにカスタムデザインや大口注文は可能ですか?
はい、お受けしております。小規模な自社生産ラインを行っているため、インテリアデザイナー様や設計事務所様のご要望に応じて、ガラスのトーン調整、コードの色変更、ベース部分の仕上げのカスタマイズが可能です。